経済的理由について
歯科医院では1時間に売上が最低1万円は無いと、経営を維持していく事は難しいと言われています。
大臼歯の根管治療(根が3本あります。)に、10時間(症例の難しさで時間は倍以上変ります。)かかったとします。そうすると料金は10万円と言う計算になります。
しかし、実際に支払われる額は、10回で治療が終了したとすると、18,460円なので、歯科医院は8万位の赤字に堪えながら、治療をし続けるという事になります。
経済的観点からすると、日本では保険ではレベル4の治療を行う事は限りなく無理に近いのではないでしょうか?
それだからこそ、「☆根管治療って難しいの?」で示した成功率0.2%以下って事が事実として有るのではないでしょうか?
ただ、当院は
①ホームページはJimdo(無料)使う。
※「ある業者さんの広告」⇒「通常は、初期費用が、20
~50万円掛かるのが一般的です。また、それだけでは
なく、毎月の管理費用も1~3万円掛かります。弊社
にお任せ頂ければ、お手軽なお値段で、結果の出るHP
を作成させて頂きます。」だ、そうです。
②患者さんに大したメリットの無い高額な機械は導入
しない。
※先日、導入したデジタルレントゲンもリーズナブル
な価格で購入しております。 (被爆量の低減の為)
※歯科用CTは2,000万します。当院にはありません。
③宣伝にお金をかけない。
※年間100万以上かけるとこって、ざらじゃないでしょ
うか?建て看板1本で月5,6万の場合も有ります。電話帳
も枠が大きければ、その位します。タウン誌に至っては
メインページだと80万と言う場合もあります。宣伝に
何千万もかけて、それで、患者さんの歯が良くなれば
良いですけど、むしろ、逆じゃ無いですか?そういう
多額の宣伝費はどのようにして回収するのでしょうか?
綺麗な建物、綺麗なHP、保育士常駐子供の心配無し、多くのスタッフ・・・・。
確かに、それも大事ですが、それにお金をかけ過ぎると、今の極限まで削られた保険の状況では、何処かに皺寄せが来るのでは無いかと思います。
で、事実として、根管治療の成功率は非常に低いですよね。
お金をかけるべきは、治療そのものでは無いでしょうか?
そういう考えが無ければ、258倍の成功率は得られないでしょう。
他国と比べて
これだけ、為替が変動すると、お金で比べても意味は無いですし、その国の物価に比べて治療費を比較しないと、実態は分からないですよね。
そこで、マクドナルドのバリューセットで根管治療の額を比較したのが下表です。
国名 | 一般or専門 |
Mcの バリュ ーセット の数 |
バリュー セットを 元に日本円 に換算 |
フィリピン | 一般医 | 143個 | 68,570円 |
フィリピン | 専門医 |
429個 |
205,710円 |
マレーシア | 一般医 |
133個 |
64,000円 |
マレーシア | 専門医 |
333個 |
160,000円 |
アメリカ | 専門医 |
467個 |
224,000円 |
日本 | (保険で) |
38個 |
18,460円 |
日本の治療費って異常に安すぎませんか?根管治療そのものは大げさに言うと100年、200年もつものです。18,000円で毎日何時間も使い、一生もつものって、一体どの位有りますかね?
どこの国でも、日本以外は実質料金はそう変らないようです。それを踏まえると、上の表から示唆される事は「根の治療は簡単なケースで6万円、難しいケースだと16万以上が適正な料金」って事です。
逆算すると、面白い事が言えます。6万って事は6時間分の治療費ですから、簡単なケースって事になりますね。だから、一般医でも可能なのでしょう。